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FAQ エキノコックスについて教えてほしい。

《エキノコックスに関するよくある質問》

Q:エキノコックスとは?
A:エキノコックスは寄生虫の一種です。単包性と多包性の2種類があり、北海道のものは多包性のエキノコックスです。
また、成虫と幼虫がいますが、成虫は主にキツネに、幼虫は野ネズミに寄生しています。
成虫は卵をつくりますが、その卵が何らかの機会に人の口に入ると、腸で卵から幼虫となり、主に肝臓に寄生し、
エキノコックス症という病気を引き起こします。

Q:エキノコックス症ってどんな病気?
A:エキノコックスが体内(主に肝臓)に寄生して起こる病気で、感染症法の四類感染症に指定されています。
世界では、主に北半球の寒い地方に発生し、日本では北海道に多くみられる感染症です。
感染率は他の病気に比べて高くないですが、感染してから自覚症状がでるまでに数年から十数年かかり、
気がつかないうちに悪化してしまうことが多い病気です。

【感染】
卵が体内で幼虫になり寄生。

【潜伏期】
数年から十数年位の無症状の時期が続きます。
肝機能は正常域。
血清検査でしばしば陽性がでます。
腹部超音波検査、CT検査等で肝臓に病巣が認められます。

【進行期】
5年から十数年位経過。
初めのうち、肝機能は正常域です。
肝腫大に伴う上腹部の膨満感や不快感等の不定症状がでます。 

【完成期】
肝機能の障害がおこります。
腹部症状の増強、発熱、黄疸等の症状がでます。

Q:エキノコックス症の感染経路を教えてほしい
A:エキノコックスの卵が口に入ってしまった場合に感染することがあります。
エキノコックスが寄生したキツネやその糞に直接さわったり、糞に汚染された山菜や泥水を口にすると感染の危険があります。
人から人や、ブタや野ネズミから人に直接感染することはありません。

Q:エキノコックス症の感染予防方法を教えてほしい
A:エキノコックスの卵が口に入らないようにすることが大切です。人家の周囲にキツネを近づけないよう、生ゴミなどキツネの餌になるものの管理に気をつけましょう。
また、井戸水にキツネの糞や汚染水が入らないように、ふたをするなど管理をしっかりしましょう。

【予防のために大切なこと】
外から帰ったら必ず手を洗いましょう。
野山の果実や山菜などを口にする場合は、よく洗って十分加熱してから食べましょう。(100℃で1分間の加熱で死滅、-20℃ぐらいの低温では生存)
生ゴミなどキツネの餌になるものはきちんと保管し処分しましょう。

【予防のためにしてはダメなこと】
キツネの餌になる残飯や生ごみを放置しないようにしましょう。(キツネを人家に近づけないために)
キツネを餌付けしたり、呼び寄せたり、手で触れることは絶対にやめましょう。(キツネの体毛に卵がついていることがあります。)
沢水や川水などの生水は、飲まないようにしましょう。
犬が野ネズミをつかまえて食べないように、放し飼いは絶対にやめましょう。

Q:エキノコックス症は自覚症状がありますか?
A:エキノコックス症は、主に肝臓の病気なので、進行するにつれて肝機能障害に伴う疲れやすさ、上腹部、肝臓のあたりの不快感、黄疸などの症状を現わします。
自覚症状が出るころには病気が悪化している可能性がありますので、健康診断で早めに発見することが大切です。

【主な症状】
疲れやすい
黄疸
上腹部、肝臓あたりの不快感
上腹部の膨満感
腹水、浮腫、発熱(進行後)

Q:エキノコックス症の治療方法は?
A:治療方法として薬物治療もありますが、現在のところ根治するためには、手術でエキノコックスがいる部位を切除するしかありません。
エキノコックス症はなによりも早期に発見し、早期に治療を行うことが大切で、そのことにより完全に治すことができます。
札幌市では各区保健センターで無料の検査を実施しています。(※詳細は「エキノコックス症の検査はどこで受診できるの?」の項を参照。)

Q:エキノコックス症の検査はどこで受診できるの?
A:各区【保健センター】では、市民の方(小学生以上)を対象に無料で1次検診(血液検査)を実施しています。
実施日、受付時間については受診希望区の【各区保健センター健康・子ども課】へご相談ください。
詳しくは、関連ホームページの札幌市役所の「エキノコックス症のホームページ」をご覧ください。
1次検診結果が陽性だった場合には、2次検診で超音波診断や血液検査などの精密検査を実施します。
なお、新型コロナウイルス感染症の状況に応じ、検査を急遽中止とする場合もありますので、検査の実施状況については札幌市ホームページでご確認をお願いします。

Q:きつねが周辺をうろついているため、子どもが地面に落ちたものを触ったり、口にいれた場合エキノコックスへの感染が心配です。どの様に対処したらいいでしょうか。
A:エキノコックスの卵は、キツネの糞に含まれていることがあります。そのため、エキノコックスが寄生したキツネやその糞に直接さわったり、糞に汚染された山菜や泥水を口にすると感染の危険があります。エキノコックスの卵が口に入らないようにすることが大切ですので、手洗いやうがいのほか、汚染された可能性のあるものの洗浄などを行ってください。また、感染が心配な場合は、各区保健センターで実施している1次検診(血液検査)をご活用ください。
Q:きつねのふんかもしれないものが庭にあります。どう処理をしたらいいでしょうか。
A:キツネの糞には、エキノコックスの卵が含まれていることがあります。
作業の際はできるだけ使い捨て手袋、マスクを着用し、直接手で触れることの無いよう割り箸で拾い、2重にしたビニール袋に割り箸ごと入れて、燃やせるごみとして処分してください。
ご自身の敷地内の場合は、30cm程の穴を掘り、人の手に触れることの無いようその中に埋めるなどの処理方法もあります。
シャベルや火ばさみなどを使用した場合は、使用後流水でよく洗います。
作業終了後、手袋、マスクをビニール袋に入れてごみとして処分し、手をよく洗ってください。

《1次検診に関するお問い合わせ先》
【各区保健センター健康・子ども課】
中央保健センター(電話番号:011-205-3351)
北保健センター(代表電話:011-757-1181)
東保健センター(代表電話:011-711-3211)
白石保健センター(代表電話:011-862-1881)
厚別保健センター(代表電話:011-895-1881)
豊平保健センター(代表電話:011-822-2400)
清田保健センター(代表電話:011-889-2400)
南保健センター(代表電話:011-581-5211)
西保健センター(代表電話:011-621-4241)
手稲保健センター(代表電話:011-681-1211)

《1・2次検診に関するお問い合わせ先》
【札幌市保健所感染症総合対策課】(電話:011-622-5199)

《エキノコックスに関するお問い合わせ先》
【札幌市保健所感染症総合対策課】(電話:011-622-5199)

《飲料水に関するお問い合わせ先》
【札幌市保健所生活環境課】(電話:011-622-5165)

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