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FAQ デング熱について聞きたい

《よくある質問》
Q:デング熱とは、どのような病気ですか?
A:デングウイルスが感染しておこる急性の熱性感染症で、発熱、頭痛、筋肉痛や皮膚の発疹などが主な症状です。

Q:どのようにして感染するのですか?
A:ウイルスに感染した人の血液を蚊が吸い、蚊の体内でウイルスが増殖し、その蚊が他の人を吸血することでウイルスが感染します(蚊媒介性)。ヒトからヒトに直接感染するような病気ではありません。

Q:感染してから症状が出るまでの期間(潜伏期間)はどのくらいですか?
A:感染後多くは3~7日のうちに症状が出ます。個人差があり、2~14日で症状がでた事例も報告されています。

Q:どのような症状が出ますか?
A:
突然の高熱で発症し、頭痛、眼の奥の痛み、顔面紅潮、結膜充血を伴い、発熱は2~7日間持続します(二峰性(にほうせい)であることが多い)。
初期症状に続き、全身の筋肉痛、骨関節痛、全身倦怠感が出ます。
発症後3~4日後、胸部、体幹から始まる発疹が出現し、四肢、顔面に広がります。
症状は1週間程度で回復します。
感染しても症状が出ないこともあります。
ごくまれに一部の患者において、発熱2~7日後、出血傾向やショック症状を呈するデング出血熱になります。

Q:罹ると重い病気ですか?
A:デング熱は、体内からウイルスが消失すると症状が消失する、予後は比較的良好な感染症です。
ごくまれに一部の患者に出血症状を発症することがあり、その場合は適切な治療がなされないと、致死性の病気になります。

Q:治療薬や予防接種はありますか?
A:デングウイルスに対する特有の薬やワクチンはありませんので、対症療法となります。

Q:治療法はありますか?
A:対症療法となります。痛みと発熱に対してのアスピリンの投与は、出血傾向増悪等の可能性があるため避け、アセトアミノフェンなどを投与します。

Q:どのように予防すればよいですか?
A:
ウイルスを媒介するヒトスジシマカが生息する青森以南や、ネッタイシマカが生息する地域へ渡航する場合は蚊に刺されないように注意しましょう。
ヒトスジシマカやネッタイシマカは日中に活動し、ヤブや木陰などでよく刺されます。
長袖、長ズボンの着用が推奨されます。また蚊の忌避剤(ひきざい)なども現地では利用されています。

【デング熱の流行地域】
Q:世界のどの地域が流行地ですか?
A:熱帯や亜熱帯の全域で流行しており、東南アジア、南アジア、中南米で患者の報告が多くあります。
その他、アフリカ、オーストラリア、南太平洋の島でも発生があります。
最も日本に近い流行地は台湾です。

Q:日本国内での発生はありますか?
A:海外の流行地で感染し帰国した症例が毎年200名前後報告されています。日本国内で感染した症例は、過去60年以上報告されていませんでしたが、2013年には、ドイツ人渡航者が日本で感染したと疑われる症例が報告され、また、2014年8月から同年10月にかけて、国内感染事例が確認されました。

【デング熱の媒介動物(蚊)について】
Q:感染を媒介する蚊は日本にもいますか?
A:青森県以南でみられるヒトスジシマカが媒介できます。デングウイルスの主たる媒介蚊であるネッタイシマカは日本には常在していません。

Q:日本国内でデング熱に感染する可能性はありますか?
A:
日本にはデング熱の主たる媒介蚊のネッタイシマカは常在していませんが、媒介能力があるヒトスジシマカは日本の青森県以南に生息しています。
流行地でウイルスに感染し発症している人が国内でヒトスジシマカにさされ、その蚊が他の人を吸血した場合に、感染する可能性は低いながらもあり得ます。
ただし、蚊は冬を越えて生息できず、卵を介してウイルスが次世代の蚊に伝わることも報告されたことがないため、限定された場所での一過性の感染と考えられます。

Q:札幌市内でデング熱に感染する可能性はありますか?
A:北海道内では、デングウイルスを媒介すると言われている「ネッタイシマカ」や「ヒトスジシマカ」の生息が確認されておりませんので、札幌市内で感染する可能性は極めて低いと考えられます。

Q:ヒトスジシマカについて教えてください。
A:ヒトスジシマカは、青森県以南に分布しています。活動時期は5月中旬~10月下旬です。
ヒトスジシマカの幼虫は、例えば、屋外の植木鉢の受け皿や放置されたバケツ、古タイヤに溜まった水などによく発生します。

Q:ネッタイシマカの特徴等について教えてください。
A:現在、ネッタイシマカは国内には生息していません。かつては国内でも一時的に生息していたことが記録されていますが、1955年以降は国内から消滅したとされています。
ネッタイシマカのウイルス媒介能はヒトスジシマカよりも高いとされています(ネッタイシマカからのウイルスの検出率が高く、ヒトを吸血対象とする依存性が圧倒的に強いことがその理由です)。

【感染症法における取扱い】
Q:感染症法上の取り扱いはどうなっていますか?
A:4類感染症に指定されており、医師が患者を診断した場合は、最寄りの保健所に直ちに届出が必要です。

【海外渡航中に蚊に刺されたら】
Q:海外旅行中(流行地域)に蚊に刺された場合はどこに相談すればよいですか?
A:すべての蚊がデングウイルスを保有している訳ではないので、蚊にさされたことだけで過分に心配する必要はありません。
ご心配な場合は、帰国された際に、空港等の検疫所でご相談ください。帰国後に心配なことがある場合は、最寄りの保健所等にご相談ください。
発熱などの症状がある場合には、医療機関を受診ください。

《お問い合わせ先》
【保健福祉局保健所感染症総合対策課】(電話:011-622-5199)

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